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「東京いきもの調査団 課外活動〜街中編〜 in 井の頭恩賜公園」を開催しました!

2023.12.07

2023年10月13日〜12月12日まで実施中の「東京いきもの調査団 秋編」。野外イベント第二弾として、2023年11月23日(木)に「東京いきもの調査団 課外活動〜街中編〜 in 井の頭恩賜公園」を井の頭恩賜公園(三鷹市・武蔵野市)にて開催しました!7組21人の方にご参加いただき、たくさんのいきものを発見することができました。

1.「東京いきもの調査団 課外活動〜街中編〜 in 井の頭恩賜公園」について

井の頭恩賜公園には「井の頭池」という古くからある自然の池(面積約4ha!)があります。ここでは、池の水を全て抜き、外来魚を取り除き、水辺の自然を再生するための「かいぼり」が、2014年から2018年にかけて3回行われてきました。魚を捕獲したり、岸辺に生きものの棲みかとなる浅場を作り出したりする取り組みは、主に「井の頭かいぼり隊」という市民ボランティアの方々との協働で行われ、その結果、9割以上が外来魚に占められていた池で、今では在来の魚やエビなどの水生生物に加えて、希少な水草や水鳥、トンボなど、季節によって様々ないきものが見られるようになりました。

今回の課外活動は、井の頭池で定期開催されている、水辺のいきもの観察イベント「井の頭池 ちょこっとウォッチング」(東京都西部公園緑地事務所主催、認定NPO法人生態工房運営)とコラボ開催させていただきました。かいぼり後も市民協働でアメリカザリガニ対策などの自然再生に積極的に取り組まれている様子をNPOスタッフや「井の頭かいぼり隊」に解説頂きながら、参加者のみなさんといきもの観察&Biome投稿をしてきましたのでご報告します!

NPO法人生態工房のスタッフの方による説明

今回は水鳥の観察もできるということで、出発する前にスコープを通してスマートフォンで写真を撮る練習をしました。

スコープを通した撮影の練習をしている様子

そして、いよいよ観察の時間。2班に分かれ、事前に設置して頂いた定置網に入ったいきものを観察・記録しにGO!(発見したいきものは2.参照)。

NPO法人生態工房の皆様より、井の頭池での取り組みや、外来種の割合の変遷などのレクチャーがありました。今観察できている多様ないきものたちは、過去の様々な取り組みの賜物であることが実感できました。

野外観察の様子(定置網に入ったいきものの観察・記録)
野外観察の様子(アプリ「Biome」を使って撮影)
NPO法人生態工房のスタッフの方によるレクチャーの様子

イベントで使用したアプリ「Biome」(https://biome.co.jp/app-biome/)は、どのようないきものを観察したのか、撮影した写真とともに記録が残るので、アプリを見ながら観察結果をふりかえることができます。

アプリ「Biome」内の「東京いきもの調査団 秋編」に参加すると、色々なテーマのクエストを見ることができます。クエスト対象のいきものの探し方が書かれた「ガイド」ページには、東京の生態系やいきものに関する情報がたくさん詰まっていますので、ぜひお楽しみください。

2.イベント中に観察したいきものたち

今回は主に、水中に設置した定置網や罠に入ったいきものや水辺の鳥を観察しました。その一部をご紹介します。

ウキゴリ

ハゼの仲間である、ウキゴリが見つかりました。

ウキゴリ(イベント参加者撮影)

ギンブナ

体長20cmほどの大きなギンブナを見ることができました。

ギンブナ(イベント参加者撮影)

テナガエビ

スジエビに混ざって、少数ですがテナガエビも見つかりました。

テナガエビ(イベント参加者撮影)

モツゴ

1つの定置網に、20匹を超えるモツゴが入っている場所もありました。

モツゴ(イベント参加者撮影)

カワウ

公園内に営巣していることが確認できているカワウを観察できました。

カワウ(イベント参加者撮影)

こうした井の頭池の多くのいきものが、3回のかいぼりや日頃からのボランティアの皆さんの協力の下、よみがえったことを知ることができました。私たちにもできること、それぞれ探してみたいですね!

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